8月2日の「第1回の1年生ゼミ」の内容とも関係するのだが、情報機器を子どもに使わせるのは危険というような考え方は、40年以上前にテレビが出現したときの状況に似ている。子どもにテレビを見せるのは悪い。現実の世界に接しないでいわゆるバーチャルな世界に接することになってしまう。暴力的なシーンなどもありえるモノを子どもに見せるのはよくない。などなど…。
しかし40年後のいま、子どもにテレビを見せるのが悪だという人がどれだけいるだろうか?NHK教育テレビや教育的なビデオを含めて、テレビを子どもの教育に利用するのは当たり前の時代になった。
この変化はなんだったかというと、新しいモノ(テレビ)への旧世代の恐れ・新しいモノの利用方法が確立していない状況でのそのモノの悪者化である。しかし、そのモノの本質を研究し、子どもに対して意義のある利用方法を考え出していき、さらにそのモノ自体が旧世代も含めて世間で一般的に利用するモノとなれば、いまさら誰もそれが子どもにとって悪だというバカはいなくなる。
実は情報機器もコレと同じ状況になっているだけだ。世間に一般的になって10年ほどだが、まだ旧世代はコレを使えない(→恐れる)人たちが数多くいる。また残念ながらまだ情報機器を利用して子どもに「よい意味での」遊びをさせるコンテンツが出てきていない。まだ試行錯誤の状況だ。そしてこのような新しいモノはテレビやビデオ再生機と同じで、初期の頃は負の使い方・アングラ的な使い方から広がっていく傾向がある。そのため出会い系サイトや自殺サイトなどの負のコンテンツが先に出てきてしまい、コレを見て旧世代は(それ見たことかと)子どもにとって「情報機器=悪」を声高に叫ぶ、という状況になっているだけである。
問題は、コンテンツの確立・充実とそれを成熟させて世間に当たり前のモノとすることにある。その意味でわれわれ幼児教育における情報系に携わる者はコンテンツの研究・開発に努力しつつ、このような状況を旧世代や子どもをもつ親世代に説明していかなければいけない。
ちなみに、このような「よい」コンテンツは日本でも徐々に模索されており、アメリカや韓国など情報環境の進んだ国では既にいくつかの「よい」コンテンツが出てきている。
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